場所:茨城県古河市鴻巣(古河総合公園内)
アクセス:古河駅からバス約5~16分。JR古河駅・東武新古河駅から徒歩約40分。
【解説】
室町時代後期に、享徳の乱で今川勢に鎌倉を追われた鎌倉公方・足利成氏(1438?~1497)が、康正元年(1455)に古河に逃れて築いた館の跡。成氏はここで古河公方を名乗った。しかし、2年後には古河城を築きそこに移り住んだ。公方の館としては手狭な場所だったからだろう。その後も、この館は鴻巣御所と呼ばれて江戸時代初期まで存続した。
【訪問記】
2022年冬、古河駅から徒歩で訪問。館跡のある古河総合公園は非常に広く、沼が入り組んで起伏もある美しい場所であった。
館跡は、非常に小さな舌状地を利用して作られたもので、堀や土塁が残っている。そのため、建物などは無くても、ある程度往時の姿が偲ばれる。もっとも、本丸?部分は武蔵野の姿が再現されており、往時のように整地されているわけではない。
【余談】
民家園が隣接しているが、訪問時は休館していた。
名所評価(★は5が最高)
面白さ:★★
・関東戦国史では非常に重要な存在である古河公方の始まりの場所が、ここまで残っているのは感慨深い
再訪度:★★★
・公園が美しいので、季節ごとに訪ねてみたい。
快適さ:★★★
・公園なのでトイレ等もあり、景観も美しい。人も少なかった。
アクセス:★★
・古河駅からは少し離れている。もっとも、バスはある程度発着しているようである。
周辺スポット:★★
・徒歩約30分ほどで古河城跡につくが、ほとんど遺構は残っていない。渡良瀬川の景観がきれいで、1時間ほど歩けば渡良瀬遊水地にも着く。
個人的満足度:★★★
・関東戦国史のロマンに浸れた。何より公園の景観が美しかった。
石碑と解説板。裏は堀になっている。
本丸跡と思われる場所
舌状地先端部分を望む。沼を利用している。
最後の古河公方・足利義氏の墓。公園内に所在。
古河総合公園の風景