場所:東京都新宿区下落合
開館時間:10:00~16:30、月曜休館
入館料:無料
アクセス:目白駅から徒歩10分、高田馬場・下落合駅から徒歩15分
【解説】
洋画家・中村彝(つね)(1887~1924)のアトリエを保存公開している記念館。
彝は水戸の生まれ。結核で軍人となる道を絶たれ洋画家となると頭角を現し、新宿中村屋の相馬家の支援を受けながら作品を発表していた。しかし、相馬夫妻の娘・俊子との結婚を反対され、失意のうちに中村屋裏のアトリエからここ下落合へ大正5年(1916)に転居。大正13年(1924)に肺結核で死去するまでここを拠点とした。
アトリエは彝の死後も弟子らによって保存され続け、2013年に「新宿区立中村彝アトリエ記念館」として整備公開された。
【訪問記】
2025年冬訪問。訪問者は私の他に1人。
下落合・目白住宅街の分かりづらい場所にあるが、記念館への道は舗装の色を変えるなど綺麗に整備されているので迷うことはない。
記念館は、アトリエと管理棟、前庭からなるごく小さなもの。管理棟内には中村彝についてのパネルや複製画も展示されている。アトリエ内には彝の使用していた家具などが置かれ、絵画の中に入ったような感覚になる。意外なのは、洋風なアトリエの玄関口に三畳間があること。ここに使用人の「きい」が住み、面会客の応接などをしたという。
【余談】
彝との結婚を反対された相馬俊子は、相馬家にかくまわれていたインド人革命家ビハーリー・ボースと結婚するも早逝した。記念館内には、彝が俊子を描いた画(複製)も展示されている。
名所評価
面白さ:★★★
再訪度:★★
快適さ:★★★
アクセス:★★★★★
周辺スポット:★★★★
・新宿区は、付近の佐伯祐三アトリエ記念館、林芙美子記念館、おとめ山公園などを含めた散歩コースを提案している。
個人的満足度:★★★
アトリエ
管理棟(奥の三階建ては個人宅)
アトリエ内部
アトリエ玄関と「きい」の部屋
家具は当時からのもの
ニッチ。作品にも登場する。
アトリエ内
入口
「きい」の部屋
アトリエ記念館への道