場所:栃木県栃木市嘉右衛門町
開館時間:9:30~17:00 金・土・日曜日に開館(他は要予約)
入館料:1000円
アクセス:栃木駅から「ふれあいバス」で「岡田記念館前」下車、徒歩すぐ。栃木駅から徒歩約25分。新栃木駅から徒歩約15分。
【解説】
重要伝統的建造物群保存地区に指定された、日光例幣使街道沿いの嘉右衛門町。その町名の由来となった岡田嘉右衛門家の本邸及び別宅・翁島を、子孫の方が記念館として運営されている。岡田嘉右衛門家は、かつて武士だったが帰農してこの地を開墾、名主を務め、舟運などで財を成したという。
本邸は、日航例幣使街道に面し、邸宅の他に代官屋敷や土蔵、貸店舗であった酒屋や理髪店などが残っている。代官屋敷があるのは、岡田家が一時期代官職を代行していたためだという。
別邸・翁島は本邸から1~2分ほど歩いた巴波川沿いにある。岡田家22代当主が、大正13年(1924)に建てた隠居所である。
【訪問記】
2024年夏の日曜日、開館時間ちょうどに訪問。訪問客は私の他1人だった。
管理は岡田家の大奥様がされているようで、受付でいったん説明をしていただいた。その後は敷地内を自由に見学できる。邸宅内部や代官屋敷は外観からの見学のみになるが、1号館、2号館と呼ばれる土蔵の中は解放されており、展示された岡田家の家宝を見ることができる。訪問時、3号館は修理中であった。理髪店や酒屋であった建物は、商売道具がそのまま残されており見ごたえがある。
別邸の翁島は、邸宅内も自由に見学できる。展示物は特にないが、2階にも上がることができて見所もある。特に、欅の一枚板を使用した廊下は圧巻であり、栃木の栄華が偲ばれる。訪問時は外部を修復中で、邸内もやや暗かったが、内部見学に問題はない。
【余談】
岡田家の子孫の方は、栃木駅前で岡田皮膚科クリニックを経営されている。➡リンク
名所評価(★は5が最高)
面白さ:★★★★
ほぼ個人経営の資料館でありながら、見どころがかなり多い。明治期の床屋など、なかなか見れないものもある。
再訪度:★★★
修復作業が終わったらまた見に行きたい。
快適さ:★★★
広い屋敷で管理も大変に思われるが、不快な思いをすることはなかった。
アクセス:★★
栃木駅からはほどほどの距離。だが、栃木駅は首都圏から遠く、両毛線は毎時一本程度しか発着しない。特急を利用すれば評価は変わる。
周辺スポット:★★★★
嘉右衛門町は重伝建に指定されていて散策に適している。市内には近代建築が多く、岩下の新生姜ミュージアムもある。
個人的満足度:★★★★
旧家の豪邸が、今なお生きる形で保存されている姿に感動した。
本邸敷地内。工事をしている。
代官屋敷
酒屋。平成3年まで営業していた。
床屋。理容遺産に認定されている。
邸宅。非公開。
岡田記念館遠景。駐車場アリ
翁島入口
翁島邸内
翁島の風呂。映画「定」で黒木瞳が撮影に使ったという
床屋にあった自販機